履歴書と職務経歴書の違いとは？採用担当者が見るポイントと作成のコツを徹底解説
ichigo就職・転職活動で必ず求められる書類が、履歴書と職務経歴書です。
どちらも応募書類として提出しますが、役割・構成・書き方は大きく異なります。
本記事では、「なぜ両方必要なのか」「企業は何を見ているのか」「どう書くと評価されやすいのか」を体系的に解説します。
1. 履歴書とは ― 基本情報を伝える“身分証明書”的な書類
履歴書は、応募者の 人物像・基本情報・経歴の概要 を整理するための書類です。
日本の採用文化では、長年「応募者の共通フォーマット」として扱われてきた背景があり、人事担当者が数多くの書類を比較しやすいよう、ほぼ定型の形式となっています。
◆ 履歴書の目的
| 🔽 基本情報の確認（氏名・住所・連絡先など） 🔽 学歴や職歴の大まかな把握 🔽 志望動機・本人希望欄による意欲や配慮の確認 🔽 空白期間の有無や、経歴の整合性確認 |
“事実を正確に、簡潔に”書くのが履歴書。
書き手の個性は強く求められず、誤字脱字や空欄の多さなど、社会人としての基本姿勢が見られます。
2. 職務経歴書とは ― 実務能力を評価する“ビジネス提案書”
職務経歴書は、応募者の実務経験・スキル・成果・価値提供できるポイントを具体的に示すための書類です。
履歴書が「過去の事実」をまとめるのに対し、職務経歴書は今後どれだけ会社に貢献できるかをアピールする書類と言えます。
◆ 職務経歴書の目的
| 🔽 仕事内容の詳細理解（担当業務・役割・規模） 🔽 再現性のある成果の確認 🔽 スキル・強み・使用ツールの把握 🔽 入社後に活躍できるかの判断 |
職務経歴書は自由形式のため、文章量やレイアウトに制限がありません。
そのため、応募者の「ロジカルな説明力」「情報整理力」「読みやすさ意識」など、ビジネススキルがそのまま紙面に表れます。
3. 履歴書と職務経歴書の違い（一覧で比較）
以下に両者の違いをまとめると、採用側の視点が理解しやすくなります。
| 項目 | 履歴書 | 職務経歴書 |
|---|---|---|
| 役割 | 基本情報を伝える | 実務力・価値を伝える |
| 形式 | ほぼ定型 | 自由形式 |
| 内容の性質 | 事実を簡潔にまとめる | 経験を分析し強みとして構成 |
| 重視される点 | 誠実さ・基礎情報の整合性 | 即戦力性・成果の再現性 |
| 見る人 | 主に人事担当 | 配属先責任者・現場の管理職 |
企業はまず履歴書で「この人は面接に進めるに値する人物か？」をチェックし、
職務経歴書で「配属先で活躍できる可能性が高いか？」を判断します。
4. 履歴書で評価されるポイントと作り方のコツ
履歴書はシンプルですが、採用担当者がよく見るポイントがあります。
◆ ① 誤字・空欄がないか
誤字・脱字や空欄が多いと、基本的な国語の理解力が疑われるだけでなく、「見直しをする習慣がない」、「取り組む姿勢が雑」という評価を受けやすくなります。
◆ ② 学歴・職歴の記載順
学歴・職歴は、“古い順（入学→卒業→入社→退職）”で書くのが原則です。
何か特別な理由がある場合はともかく、「単に目立出せたいから」、「この方が書きやすいから」などの理由で通常とは異なる記載をすると、常識や協調性がないと判断される可能性があります。
◆ ③ 志望動機が具体的か
テンプレではなく「なぜこの会社なのか」「何を実現したいのか」を簡潔に記載します。
とくに「なぜこの会社なのか」については、数ある同業会社の中であえてその会社を選んだ特別な理由や思いを伝えるようにします。
◆ ④ 写真やメールアドレスなどの社会人常識
清潔感のない写真・フリーアドレスでない個人メールなどは評価に影響します。
履歴書は“採用の入り口”です。とくに写真の第一印象は担当者の印象決定に大きな役割を果たすため、「神谷繭を整える」、「写真の撮影はプロに依頼する」ぐらいの配慮をすることをお勧めします。
5. 職務経歴書で評価されるポイントと書き方のコツ
職務経歴書は、あなたのキャリアをどう見せるかで評価が大きく変わります。
◆ ① 担当業務を事実ベースで整理する
- 日常業務
- 関わったプロジェクト
- 担当範囲（自分がどこまで責任を持っていたか）
◆ ② 実績は数値で示す
採用担当者が最も重視する部分です。とくに、具体的な数字は説得力を大きく高めます。
- 売上◯％増
- 業務時間◯％削減
- 新規顧客◯社獲得
◆ ③ 自己PRは企業に合わせて“カスタマイズ”
ただ強みを並べるのではなく、応募する企業の仕事内容と照らし合わせて「即戦力として活かせる理由」を書くのがポイントです。
そのためには、その会社の事業内容をよく確認し、その中で自分が具体的にどのような貢献をすることができるかをまとめておくとよいでしょう。
◆ ④ 読みやすい構成にする
- 箇条書きを使う。文書にするときは「です・ます調」とする。
- 見出しを整理する
- 1〜3枚程度にまとめる
など、ビジネス文書としての読みやすさが重要視されます。
■ 6. 結局、なぜ両方必要なのか？
採用側にとって、履歴書と職務経歴書は役割が異なるため補完関係にあります。
- 履歴書 →「その人はどんな人か？」「基本情報に問題はないか？」を判断
- 職務経歴書 →「現場で活躍できるのか？」「価値を生み出せるか？」を判断
とくに中途採用では、職務経歴書の内容が採否を左右することが多く、企業にとっては最重要書類と言っても過言ではありません。
7. まとめ ― 両者の違いを理解して、“評価される書類”を作ろう
履歴書と職務経歴書は、どちらも採用選考において欠かせない存在ですが、その目的はまったく異なります。
- 履歴書は「基本情報を伝えるシンプルな書類」
- 職務経歴書は「経験と強みを伝えるビジネス文書」
両者の役割を理解し、適切に書き分けることで、応募企業に強い印象を与えることができます。
また、採用担当者はこれらの書類を通じて、その人の人柄や誠実さを判断します。なので、誤字・脱字、写真うつり、服装といった、社会人としての常識的な部分についてはシッカリと対応しましょう。
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